From: "Go Ota" <gohome@jona.or.jp>
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Cc: <gohome@jona.or.jp>
Subject: おもしろかったです。
Date: Wed, 1 Jul 1998 19:08:04 +0900
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菊池殿
太田@jona.or.jpです。

昨日は楽しいイベントを実施していただいてどうもありがとうございます。 私自身も、海外と学生がTV会議をするのを初めてみて、面白いと同時に今後の課題 など実際にやってみないと分からないような問題を感じることができて大変に有効な 機会でした。

----昨日の感想等の前に------------
・私の立場としては、ここ半年は教育工学(実はこれが本職)を中心に勉強していく 予定です。したがって、インターネットやTV会議、情報機器としてのパソコンを 使ってどのように教育が変えられるか考えていきたいと思います。 ・いくつかTV会議を使用した国際間での学校交流がおこなわれていますが、昨日の ようなフリーな形での試みは、菊池さんのいったように日本で始めてではないでしょ うか。
参考までにこねっとでの上記関係のHPです。

マルチメディア通信による国際交流学習プロジェクトhttp://konet.mbc.ntt.co.jp/kokusai/index.html

これに関連して、菊池さんのやっている交流内容もHPにしたらいかがでしょうか。
私のHPも8月より「黒板を超えて」というタイトルで教育関係のHPにリニューア ルする予定です。よろしければ、その中のコーナーとして菊池さんの代行としてHP を作りたいと思いますのでご検討の願います。 ・現在、中西さんとCRT+PC本体+プリンターの構成で10万円パソコンの作成 ・販売計画をたてています。JFASの昨日のセットボックス程度の機能のマシンも20 万以下で組みあがるので需要があるようだったら今度試作してみます。

-----感想等です。レポート形式にしたので始めは少し固い内容になっています。
1.実施内容等
(1)参加校 /参加者
・ロンドン市立Grey Coat Hospital school 生徒約12名
教師 Victor ?
・千葉市立稲毛高校 生徒8名
教師 Kato?
・コーディネータ゜ 菊池
(2)使用環境
・CODEC: JFAS STB350 (30fps quality)
・ISDN BRI 2B(128kbps)
・カメラ???、マイク???
・日本側には見学者用に、別途モニタ(TV)を設置 ・場所 Grey Coat Hospital school 内教室
幕張メディアサーフィン内 オープンスペース
(3)会話(交流?、会議?)概要
1998/06/30 17:00-19:00で実施

a.1回目セッション
主として音声・映像のセッテイングと生徒がシステムに慣れることに時間を使い 両校生徒の名前等の紹介が中心
b.第2回目セッション
一人ごとに相手校の生徒と会話、1回目のセッションに比べ、個人の趣味、生活、 学校での生活などに話題が及び会話自体が成り立っていた。趣味に関しては、音楽・ 映画・スポーツ等の話題が両国の生徒である程度共通性があり話が通じやすかったよ うに思わせる(特にワールドカップのサッカーが開催中であったことも大きい)。 2.感想/課題等

(1)会話に対する態度
a.両国はじけて他の国の生徒と会話するという驚きがあって興味を持ったようである が、英国側ではわりとのびのび会話したことに対して日本側では緊張が感じられた。 特に2回目にセッションにおいて、メインで話す生徒はそれぞれ1名であるが、英国 側ではこちらの質問に対して全員で積極的に反応していることに対して、日本側では メインで話す人が主になり反応していた。
−>よく状況はわからないが、単に国民性等といってしまうと面白くない。
−>英国側では、純粋に相手と話すことに集中できたことに対して、日本側ではまず 英語で話さなければというハンディがあったのか。
−>英国側では、慣れている教室/教師という環境に対して、日本側は初めての場所 /初めての菊池さんという環境で見学もいたし、借りてきた猫のようになってたので はないか。

(2)会話内容
a.主に個人的な内容と、学校生活等の話題が中心だった。はじめての通信では十分内 容と思われる。
−>高い通信費を考えた場合、ある程度交流の効率化が必要になると思われる。
−>今後メールでのやりとりがおきるが、テレビ会議+メールというのも最も効率の いい方法のように思われる。ただし、日本側での生徒の使えるメール環境の方が問題が大 きいか?(あらかじめメールでやりとりした後に、テレビ会議というてもある)
−>今後、2回目、3回目と続けていくと、あらかじめテーマみたいなのもが少しは あって話すようになると思われる。(テーマは国の予算で行っている実験のように、 教師側が中心になって考えるのが、生徒から自主的にでてくるのかは問題として残 る)
−>また、それぞれでHPを作って会話に関したことを乗せるのも有効と思われま す。

(3)参加者/実施時間
a.日本側の8名は今回の環境ではだいだい良い人数だったと思われる。英国側は1 2人だったため、20分を過ぎたころからうしろの方であまり参加できない生徒に少 し飽きがきているような印象をうけた。
−>カメラ・マイク・補助のモニタなどにも考える必要があり、人数が多い場合はハ ンドマイクの方が良いという印象をうけた。また、参加人数が4,8,16,32名 ぐらいのパターンで会議環境、会話の進め方等のパターン化が必要か?
b.今回参加した生徒の英語レベルはどのぐらいなんでしょうか?普通ぐらいのレベル だと問題ないんですが、割とよくできる人だと英語のできない人や中学生などの場合 を考えると会話できない人をどのようにするかということも考える必要があります。
−>せっかく映像が映るので、単なる相手の顔だけでなくノンバーバルな会話の準備 をした方がいいと思います。特に学校がどこにあるということで地図なんか用意した 方がいいのかなと思います。ホワイトボ゛ードなんかあると便利。また、ある程度回 数がすすんだら物を持ってきてみせたり、音楽の演奏等もいいと思います。
c.英国側が比較的に年齢層に幅があったことに対して、日本側はほとんど学年の生徒 が集まったように思われる。
−>今回の抽出基準はよくわかりませんが、むしろ同一クラブの生徒を集めると言う方が年齢に幅がでませんか。

(4)テレビ会議システムの使用に関して
a.どちらの生徒も初めての使用であり、システムとししての特性を理解した話し方に 慣れるのに時間がかかった。
−>国内の生徒同士であらかじめテレビ会議を使用して慣れていた方が、高い国際電 話の時間を有効につかえませんか?
−>高校の情報処理教育の問題になりますが、あらかじめテレビ会議について前提知 識みたいなものがあった方がいいかと思います。なんなら私が高校生向けの解説資料 でも作りましょうか。

(5)その他
a.上記にも関連したことは書いてますが、本格的に進めたり、官公庁や企業から資金 を集める場合など、教育の対象や目標等明確にしていかなければいけないかもしれま せん(これを明確にすることが良い事か悪い事は別の話題として)。
b.官公庁や企業から資金を集める意味でも活動の記録はできるだけ細かく残した方がいいと思います。できたら、テレビ会議の内容を直接ビデオに全部とっておいた方が いいと思います、私も8mm用意できます。後で再生するとかなり細かいところまで気 がつくと思います。
c.今後メールとかHPの話/問題もでてくるので高校側の情報処理関係の教師にも参加してもらいたいです。

長々と書きましたが、今回はどうもありがとうごさいました。